2018年2月9日金曜日

立春


立 春

シスターL

 「春の兆しは空に現れ大地はそれにこたえる」菜の花が咲きました。来月になれば桜の花が咲きます。どうして花たちは咲く時がわかるのでしょうか。私たちの姉妹で代々農業を生業としているお父さんがいます。その姉妹が言っています。「父は気象博士だ」と。別にデータに頼るわけでもなく空を見て大地を見て農作物について決定していたのでしょう。勘のようなものは神様からのものではないでしょうか。耳を澄ませ心を静かにして聞く祈りのようです。

 「冬なんて嫌いだ氷で転んだしそれを男子に見られちゃったし」(朝日歌壇)私のような高齢者になりますと誰に見られようが見られまいが、「転ばないで、転ばないで」という言葉の中にいます。「ゆっくり、ゆっくり」と呪文のように唱えて動いています。そうしているうちに、こんなことは怠慢ではないか、と思ったりします。

人々は今まで物質的な豊かさを追い求めてきました。広大な家、高価な車など多くのものを持ち、たくさんの欲望を満たすこと、そのために日夜時間に追われる生活を送り効率の良いことを良しとしてきました。しかし今、節電が叫ばれ、エコロジーの生活、地球環境への配慮が求められ、人々は多くのものを持たず、少ないもので生活し、シンプルに行き、心豊かに生きることを追い求めるようになりました。新たな視点から、心の豊かさとは何か、幸せな生き方とは何かが、今問われているような気がします。
こんな短歌もあります「“寒いね”と話しかければ“寒いね”と答える人のいる暖かさ」サラダ記念日 俵 万智                     

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